ネタニヤフ調書 汚職と戦争

2025年12月13日~12月19日

イスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフの汚職事件に迫る衝撃のドキュメンタリー。極秘リークされた警察尋問映像が、権力者の隠された実態と国家の腐敗を暴き出す。

いまだ終わりの見えないガザ・イスラエル紛争。そのキーマンとされるイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフ氏は、カリスマ的なリーダーシップを持つ一方で、強硬な政治姿勢で物議を醸す人物である。しかし、彼が在任中に刑事起訴された史上初のイスラエル首相であるという事実は、国外ではあまり知られていない。

本作は、2017年に首相の汚職捜査の過程で制作チームに秘密裏にリークされた未公開の警察尋問映像を基に、その疑惑の全貌を明らかにする。

物語は、ネタニヤフとメディアや財界の要人との間の「小さな贈り物」から始まったとされる利益供与の実態から紐解かれる。この映像には、首相とその側近たちの知られざる私生活と、その根底にある権力への飽くなき欲望が克明に記録されている。

疑惑が公になると、ネタニヤフ氏は有罪回避のため極右勢力と結託。その長期政権下で国は分断され、民主主義は危機に晒された。元首相エフード・オルメルト氏や国内諜報機関シンベトの元長官、著名な調査報道ジャーナリストら国内の重要証言者たちが、ネタニヤフ氏の汚職がいかに国家の腐敗を招き、やがて恐るべき悲劇をもたらしたかを語る。

監督はアレクシス・ブルーム。製作総指揮は、『闇へ』でアカデミー賞を受賞したアレックス・ギブニーが務めている。本作は、ネタニヤフ氏自らが公開中止を求めて訴訟を起こそうとし、イスラエル本国では上映禁止となったにもかかわらず、昨年度のアカデミー賞ショートリストに選出されるなど国際的に大きな話題を集めた。

権力者の「力への欲望」が国家をいかに歪めるのか。混迷を極める現代において、必見のドキュメンタリー作品である。

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上映期間 2025年12月13日~12月19日
上映時間 1時間55分
監督 ・製作:アレクシス・ブルーム | 製作総指揮:アレックス・ギブニー
制作国 イスラエル・アメリカ
制作年 2024
公式サイト http://transformer.co.jp/m/thebibifiles